今日から東京に行くその理由
ここ数ヶ月の間、集中して学んでいる 、
ドイツ生まれの心理療法
「家族の座〜Family Constellation」。
今日もこれからそのトレーニングに
参加するために東京へ向かっている。
このワーク、その文字通り、
家族間の関係性にある
客観的事実を観察する機会を得られる。
そして、それは単に家族だけでなく、
ありとあらゆる関係性に
はたらきかけられるので、
その汎用性は広い、とわたしは思っている。
わたしがこのワークに
興味を持った理由は、
一昨年冬に初めて参加した
ワークショップの中で、
組織における関係性を扱った例に
遭遇したからだった。
具体的なことは守秘義務上書けないので、
端的に書くと、
組織における人間関係が起因して
起こる問題ですら、
構成する人たち各々の「家族」という
バックボーンが大きな影響をもたらして
いるという具体的な事例を見せてもらった。
わたし自身、管理職を経験した身なので、
このことは、当時関わった人たちが
その時々に抱えていた課題に
膝を突き合わせて話し合う機会を何度も
得た中で、垣間見えていたことだった。
当時、在職中に学んでいた
オーラソーマで学びかつ体験したことが、
そうした機会に立ち会うことに
非常に大きな助けにもなっていたのも事実。
がしかし、「家族」という根源的かつ
非常に個人的なテーマについて、
単に上司と部下という間柄で
触れていくのは、
わたしにとってハードルの高いことだった、
と当時を振り返ってそう思う。
そして、その「家族」のテーマに
根本的な因子となる何かがあるのが
目の前の人たちに間見えていただけに、
当時辛そうにしていた彼らを見ながら
よくある種のジレンマを感じたものだ。
なんの助けにもなれない、
というジレンマ。
今となっては、そのジレンマが
自分のエゴの一部だったと理解している。
そんなこんなで、出逢ったのが
この「家族の座」という方法論だった。
これまで観てきた数々の事例に
同じものは一つとしてない。
家族の数だけ、異なるケースが存在する。
そして、観察する側に、
何が良くて悪い、というジャッジ的見解
なんてものをいとも簡単に
超えさせてしまうほどの、
愛のリアル劇場しかそこには存在しない。
そして、それまで自分の中にあった、
「家族」という集団に対する
常識と非常識が吹き飛ばされていった。
自分が所属する家族しか知らないが故の
常識と非常識。
とても小さなくくりの中に自分が
いたことが解る。
話をそもそもの興味に戻して、、、
そんな多種多様なバックボーンを有する
人たちが集まって成り立っている
会社組織。衝突や分かり合えないことが
起きてもおかしくはない。
皆に仰がれてる立派なリーダーたちですら、
事実、人の子なのだ。
社員が育たない
次世代リーダーが輩出されない
と昨今悩んでいる経営者が多いとか。
また、
すっかりそのラベルの増えた
ハラスメント問題もよく見聞きする。
わたし自身も、個人セッションで、
働く場での人間関係によるストレスに
基づくお話をよく聞かせてもらう。
これらに対する
本当の解決を目指す上で、
家族の座のような、
人がそれぞれの立ち位置を
客観性を持って確認できるアプローチを
試してみては?と思う。
それはすなわち、
もっと個人に焦点を当てるアプローチだ。
わたしたちは、恐らく、
自分のことをある程度理解して初めて、
ひとりひとりが、それぞれの
「思考と言動」に今よりも責任を
持てるようになる。そしてその
「ある程度の理解」は、
自分の無意識な行動・言動・思考に
対するものが含まれなくてはならない。
そのために、各自が自分のバックボーンを
客観的に理解することが非常に役立つ、
ということは自信を持って言える。
そして、やはりこのアプローチは、
立場上、人を束ねる、もしくは、
人の上に立っている人たちに、
率先して着手していただきたい。
少なからず、仕事上の持ち場として
影響力を及ぼす範囲を
家庭内外で持っている人たちに。
なぜなら、そのような人たちが
他者を理解する上で非常に役立つ
視点を得られるのと共に、
必ずその周囲にポジティブな影響を
及ぼすからだ。
その意味において、
大げさではなく、世界平和だって
夢ではない。
わたしが組織に働きかけたい
理由の一つでもある。
そのくらい、個人の持つ意識の力が
いかに大きいか、ということも、
わたしがこの「家族の座」に触れる
ことを通して学んだことだ。
特に組織向けに、この
「ひとりひとり異なる存在である」
ということに敢えて目を向けるやり方、
今、その体系を練っているところでもある。
あまり時間をかけすぎたくないので、
そろそろ一つの結論に持っていかなくては。
そんなこんなで、
9月末には「家族の座」リトリートを
実施する。それこそ、様々な
社会的職業の人たちに来てもらいたい。
自分のこと以外で、その場で目撃する
多種多様な事例すらも、強い助けになる。
この「家族の座」の醍醐味の一つ。
明日からは東京でワークショップ。
一旦の最終章を迎えるトレーニングも
兼ねている。
どんな風に自分の中でまとまるのか
まだわからないけれど、最近
個人セッションの中でも少しずつ
この手法を取り入れていることも含め、
どこかにひとまず着地したとしても、
まだまだこの探求は続くことだけは、
わかっている。
連休明け月曜日
スーツ姿の社会戦士たちに混ざった
新幹線車中にて。
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